- Start Date
- 2025/08/27
- End Date
- 2025/08/29
- Event Details
-
日程:2025年8月27日(水) - 29日(金)10:00~17:00
会場:インテックス大阪(大阪府大阪市)
主催:RX Japan 株式会社
- URL
- /content/topcon-pa/jp/ja/events/2025/japan-build-osaka.html
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- _self
働き方
立ち仕事による脚のむくみを解消!原因と“即効”解消テクニック

建設業のフィールドワーク(現場の仕事)では、長時間にわたり同じ体勢で立ち続ける作業が少なくありません。そのため、夕方になると脚がパンパンにむくんでしまい、つらい思いをしている方も多いのではないでしょうか。
脚のむくみは、単に不快なだけでなく、体のだるさや重さを引き起こし、集中力や作業パフォーマンスの低下を招く恐れがあります。これは、労働災害のリスクを高める要因ともなりかねません。
そこで、本記事では現場で働くフィールドワーカー(現場従事者)の皆さまが、つらい脚のむくみから解放され、より安全で快適に作業に取り組めるよう、むくみが起こる基本的なメカニズムを解説します。
さらに「今すぐできる」「道具なしでその場で試せる」ことにこだわった、即効性の高い解消テクニックも紹介。フィールドワークの合間や休憩時間、あるいは帰宅後のスキマ時間などで、ぜひ取り入れてみてください。
脚のむくみが起こる仕組み

「むくみ」とは、すなわち、皮膚の下に余分な水分が溜まってしまった状態のことです。医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれることもあります。体の中では血液やリンパが常に循環し、不要な水分を回収していますが、この流れが滞ると水分が溜まり、むくみとして現れます。
特に脚は、心臓から遠く、重力の影響を受けやすいため、もともと水分が溜まりやすい場所と言えます。では、脚の血液はどうやって心臓に戻るのでしょうか。その重要な役割を担うのが「ふくらはぎの筋肉」です。
ふくらはぎの筋肉は、伸び縮みすることでポンプのように働き、血液を重力に逆らって心臓へと押し上げます。この働きは「筋ポンプ作用」と呼ばれ、ふくらはぎが「第二の心臓」と言われる理由でもあります。
しかし、長時間にわたって脚を動かさずにいると、この大切なポンプ機能が十分に働きません。その結果、血行が悪くなり、水分が脚に溜まってしまいます。これが、立ち仕事によって脚がむくむ、基本的なメカニズムです。
脚のむくみが発生する主な原因

建設業のフィールドワークには、脚のむくみを引き起こしやすい要因が潜んでいます。自身の状況と照らし合わせながら、主な原因を確認しましょう。
長時間の同一姿勢
立ちっぱなし、あるいは長時間座ったままの姿勢は、むくみの最大の原因のひとつと言えます。ふくらはぎの筋肉を動かさないと、筋ポンプ作用は著しく低下します。これにより、血流やリンパの流れが悪くなり、水分や老廃物が脚にどんどん溜まってしまいます。
フィールドワークでは、足場の上での作業や、建機の運転などをはじめ「体は動かしているつもりでも、足元は意外と固定されている」という状況が少なくありません。意識的に脚を動かす機会を設けない限り、むくみが起こりやすい職種と言えるでしょう。
運動不足
日頃の運動不足も、むくみの原因のひとつです。日常的に体を動かす習慣がないと、ふくらはぎをはじめとする脚の筋肉が弱くなり、血液を押し戻す筋ポンプ作用そのものが低下してしまいます。
フィールドワークは体力が必要な仕事ですが、特定の筋肉ばかりを使う偏った動きになりがちで、必ずしも全身運動ができているとは限りません。そのため、仕事で疲れているからといって運動習慣を持たないと、むくみやすい体質になってしまうリスクがあります。
水分不足
「むくみは水分の摂りすぎが原因」と思われがちですが、実は水分不足もむくみを引き起こすことがあります。
体内の水分が不足すると血液の粘度が高まり、血がドロドロの状態になって血流が悪化するのが、その理由です。さらに、体が「水分が足りない」と危機感を覚えて、かえって水分を溜め込もうとする働きも起こります。
特に、汗を大量にかくフィールドワークでは、意識して水分補給を行わないと水分不足に陥りがちです。脱水症状や熱中症予防はもちろん、むくみ予防の観点からも、こまめな水分補給は重要と言えるでしょう。
塩分摂取過多
人間の体には、体内の塩分濃度を一定に保とうとする機能があります。そのため、塩分を過剰に摂取すると、体はその濃度を薄めようとして水分を溜め込みやすくなります。これが、塩辛いものを食べた後などにむくみを感じる理由です。
建設現場では、熱中症対策として塩分補給が推奨されますが、これも「摂りすぎ」は禁物です。特に、手軽に済ませがちなカップ麺や菓子パン、コンビニ弁当、総菜などは塩分が多く含まれている傾向があるため、注意が必要と言えるでしょう。食事を選ぶ際には、塩分量にも少し気を配ってみると良いでしょう。
靴や靴下の締め付け
毎日履く作業靴や靴下も、むくみの原因となることがあります。サイズの合わない靴や、足首やふくらはぎを強く締め付けるような靴下は、血流やリンパの流れを物理的に妨げてしまい、むくみを助長する要因となります。
夕方になると靴がきつく感じるのは、むくみが進行しているサインかもしれません。靴紐の締め具合を調整したり、通気性やクッション性の良い靴下を選んだりするなど、足元の環境にも気を配ることが大切です。
今すぐできる!脚のむくみ“即効”解消テクニック5選

「脚がむくんでだるいけれど、今はマッサージする時間も場所もない……」そんなときに試してほしい、道具不要で、その場でたった1分程度でできる即効性の高いむくみ解消テクニックを5つ紹介します。
休憩時間や、作業の合間などで取り入れてみてはいかがでしょうか。いくつか組み合わせると、さらに効果を実感しやすくなるでしょう。
その場で足踏み(30秒)

作業靴を履いたままで軽く足踏みをするだけでも、ふくらはぎの筋肉を刺激できます。30秒ほどリズミカルに繰り返しましょう。滞っていた脚の血流を促し、筋ポンプ作用を再活性化させる効果が期待できます。
その場で足踏み
・その場で軽く足踏みするだけ
・30秒ほどリズミカルに繰り返す
・ポイントは「かかとをしっかり上げる」こと
足首ぐるぐる回し(左右各10回)

片足のつま先を軽く床につけ、もう一方の足首を使って、できるだけ大きな円を描くようにゆっくりと回しましょう。内回し・外回しをそれぞれ10回程度行います。
足首周りの筋肉や関節を動かすだけでも、足先の血行やリンパの流れが改善されやすくなります。余裕があれば椅子に座り、手で掴みながら足首を回すと、より効果が期待できるでしょう。
足首ぐるぐる回し
・足首を大きく、ゆっくりと円を描くように回す
・外回し・内回しを各10回程度
・立ったままでも、座って行っても◎
かかとの上下運動(10〜15回)

むくみ解消の王道とも言える、ふくらはぎの筋ポンプ作用をダイレクトに刺激するエクササイズです。脚のだるさを感じたときに行うと、即効性を感じやすいでしょう。
肩幅程度に足を開いて立ち、ゆっくりとつま先立ちになり、その後、かかとを床につくギリギリまでゆっくりと下ろします。これを10〜15回ほど繰り返しましょう。ふくらはぎの筋肉の収縮・弛緩を意識するのがポイントです。
かかとの上下運動
・肩幅程度に足を開いて、つま先立ちになる
・床につくギリギリまで、ゆっくりとかかとを下ろす
・10~15回ほど繰り返す
・壁や手すりなどに軽く手をついて行うと◎
ふくらはぎマッサージ(30秒)

椅子に座るか、片膝を立てるなどして、両手でふくらはぎに触れられる体勢になります。足首から膝裏に向かって、両手でふくらはぎ全体を包み込むように、優しくさすり上げましょう。
滞った血液やリンパ液を心臓方向へ戻す手助けをするイメージで、下から上へ、リズミカルに30秒ほど行います。作業着の上からでも十分効果が期待できます。
ふくらはぎマッサージ
・脚を少し上げ、下から上に向かって優しくさすり上げる
・両手を使って、ふくらはぎ全体を包み込むように
・30秒ほどリズミカルに繰り返す
足を“ちょっと高く”する(5分)

もし数分間の休憩が取れるなら、おすすめの方法です。椅子に座った状態で、ほかの椅子や台、段ボール箱などを利用して、足を心臓より少し高い位置に乗せます。
目安の高さは10〜15cm程度。横になった状態で行うのが理想ですが、座ったままでも効果が期待できます。5分程度でも、脚全体がスッと軽くなるのを感じられるかもしれません。
足を“ちょっと高く”する
・椅子や段ボールなどを利用して、足を心臓より少し高く上げる
・目安の高さは10〜15cm
家でも対策!脚のむくみの解消・予防のポイント

フィールドワーク中の即効テクニックと合わせて、日々の生活習慣を見直すことも、むくみの根本的な解消と予防には不可欠です。自宅でできるケアのポイントを紹介します。
湯船に浸かってマッサージ

一日の終わりには、シャワーだけで済ませず、できるだけ湯船に浸かる習慣をつけましょう。ぬるめ(38〜40℃程度)のお湯に10〜15分ほど浸かることで、全身の血行が促進され、リラックス効果も得られます。
入浴中は絶好のマッサージタイムです。足先から足首、ふくらはぎ、ひざ裏、太ももの付け根へと、「下から上」に向かって優しくなで上げたり、揉みほぐしたりしましょう。石けんやボディソープの泡を利用すると滑りが良くなり、肌への負担も少なく行えます。
血行促進効果のある炭酸ガス系の入浴剤や、ミネラル豊富なエプソムソルト(硫酸マグネシウム)が含まれた入浴剤などを取り入れるのもおすすめです。
また、入浴後にはふくらはぎを伸ばすストレッチを行うのも良いでしょう。以下の記事では股関節に効くストレッチを紹介しています。ぜひ参考にしてください。
【関連記事】ケガ防止や疲労回復に!建設現場向けストレッチ
就寝時の体勢の工夫

寝ている間にも、むくみ対策は可能です。クッションや丸めたバスタオルなどを足元に置き、足を心臓より少し高くして寝るのも効果的な方法のひとつ。高さは、就寝時も10〜15cm程度が目安です。
高くしすぎると腰に負担がかかったり、寝苦しくなったりすることがあるため、自分が心地よいと感じる高さに調整しましょう。重力を利用して、日中に溜まった水分や老廃物がスムーズに体幹部へ戻るのを助けます。
また、マットレスが硬すぎたり、逆に柔らかすぎて体が沈み込みすぎたりすると、血行が妨げられ、むくみや疲労の原因となることもあります。寝具が自分の体に合っているか、一度見直してみるのも良いかもしれません。
適度な運動習慣

運動不足は、ふくらはぎの筋ポンプ作用を低下させ、むくみの原因となります。適度な運動を取り入れることが、むくみにくい体づくりには大切です。
ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動は、ふくらはぎのポンプ機能を高めるのに効果的と言えるでしょう。理想は、これらの有酸素運動を週に2〜3回行うことです。
しかし「週に何度も運動の時間を確保するのは難しい」と感じる方も多いかもしれません。そんな方は、まず日常生活の中で少しでも脚を動かすことから始めてみましょう。
例えば、エレベーターではなく階段を使う、現場内の移動で少し遠回りする、通勤時に一駅分歩いてみるといった「プチ運動」の積み重ねだけでも、むくみ対策として十分に意味があります。
バランスの取れた食事

食事の内容も、むくみと深く関わっています。特に意識したいのが「カリウム」の摂取です。カリウムには、体内の余分なナトリウム(塩分)を水分とともに尿として排出してくれる働きがあります。カリウムが豊富な食材を、日々の食事に積極的に取り入れましょう。
カリウムを多く含む食品の例
バナナ、ほうれん草、アボカド、納豆、ひじき、わかめ、きのこ類、芋類、トマトなど
一方で、塩分の多い加工食品やインスタント食品、スナック菓子などは控えめにすることも大切です。外食やコンビニ食が多くなりがちな方は、メニュー選びの際に栄養成分表示を確認して塩分量を意識するだけでも、むくみの出方が違ってくるでしょう。
こんな症状が出たら要注意!医療機関を受診する目安

ほとんどの場合、立ち仕事による脚のむくみは、適切なセルフケアで改善が期待できます。しかし、中には病気が隠れているサインとして、むくみが現れているケースも存在します。
チェックリスト
・むくみが始まったのはいつ頃か?
・むくみはどのように現れたか?(少しずつ増した、急激に強くなったなど)
・むくんでいるのは片脚だけか、両脚か? 脚以外にもむくみはあるか?
・むくんでいる部分に痛み、熱感、赤み、皮膚の色の変化はあるか?
・息切れ、動悸、胸の痛み、食欲低下、体重の急激な変化、尿量の変化など、ほかの症状はあるか?
・最近、食事内容や運動習慣、服用している薬などに変化はあったか?
以下のような症状が見られる場合は、自己判断せずに、必ず医療機関を受診してください。また、受診の際には症状を正確に伝えることが重要です。チェックリストの項目をメモしておくと、診察がスムーズに進むでしょう。
むくみ方がいつもと違う
むくみの中でも特に注意が必要なのは、「いつもと違う」と感じるむくみです。例えば、急に脚がパンパンに腫れあがる、片脚だけが異常にむくむ、一晩寝てもまったく引かない、といった例が挙げられます。
これらは単なるむくみではない恐れがあるため、放置せずに受診を検討しましょう。特に片足だけの急な腫れや痛みは、血栓症やエコノミークラス症候群なども疑われます。
むくみ+その他の異変がある
むくみに加えてほかの症状がある場合も注意が必要です。むくんだ部分が痛む、熱っぽい、皮膚の色が赤くなる・黒ずむといった局所的な変化や、息切れ、胸の痛み、強いだるさなどの全身症状が伴う場合は、感染症や内臓の疾患が隠れているかもしれません。ただのむくみと軽視せず、ほかのサインにも目を向けましょう。
脚だけではなく、全身にむくみが広がっている
むくみが脚だけでなく顔や手、腹部など全身に広がっている場合も、医療機関を受診するサインです。これも、腎臓病や心不全、肝臓病といった病気のリスクが考えられます。この場合も、早めに医師へ相談することが重要です。
脚のむくみ対策で安全・快適な作業を
長時間の立ち仕事による脚のむくみは、多くのフィールドワーカーが抱える共通の悩みかもしれません。しかし、むくみが起こるメカニズムと原因を知り、適切な対策を講じることで、そのつらさを軽減し、予防することは十分に可能です。
本記事で紹介した「その場でできる即効解消テクニック」は、現場でのスキマ時間に手軽に実践できるものばかりです。ぜひ、日々の作業に取り入れてみてはいかがでしょうか。そして、自宅でのケアや生活習慣の見直しも合わせて行うことで、むくみにくい体づくりを目指しましょう。
脚のむくみ対策をしっかりと行い、日々の体調を整えることは、作業のパフォーマンス向上はもちろん、労働災害を防ぐ上でも非常に重要です。体を大切にしながら、安全第一で快適にフィールドワークに取り組んでいきましょう。

監修者 中野亮(なかのりょう)
理学療法士
病院で10年間、理学療法士として勤務しながら、健康系のWebライターとしても活動。認定理学療法士など医療系の資格を多数取得しており、広い視点から高齢者の社会復帰をサポートしている。
働き方のコラム
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『DXソリューションフェア2025』
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土木・建築・測量セミナー&展示会日程:2025年7月29日(火) 9:00~17:00、30日(水) 9:00~16:30
会場:広島県立広島産業会館 東展示館(広島県広島市)
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会場:フォレスト仙台 第8会議室(宮城県仙台市)
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主催:株式会社トプコンソキアポジショニングジャパン
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