- Start Date
- 2026/11/05
- End Date
- 2026/11/05
- Event Details
-
日程:2026年11月5日(木)10:00~16:00
会場:浜松市総合産業展示館 5号会議室(静岡県浜松市)
主催:株式会社トプコンソキアポジショニングジャパン・株式会社建設システム
共催:株式会社サーベック
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農業の人手不足はなぜ起こる?現状をデータ・グラフで解説|原因・影響と解決策
「求人を出しても応募が来ない」「収穫期だけ人が足りない」「ベテランにしか機械操作や施肥判断を任せられない」。農業の人手不足は、現場の忙しさだけでなく、収量・品質・売上、将来の事業継続に直結する経営課題です。
結論からいえば、農業の人手不足は採用だけでは解決しません。自社の課題を「採れない」「続かない」「繁忙期だけ足りない」「技術継承できない」の4つに分け、採用・定着・外部人材・省力化を組み合わせることが重要です。
この記事では、農業の人手不足の現状と原因、経営への影響、課題別の解決策を整理します。
この記事では、以下について解説します。
- 農業の人手不足を示す最新データと、若手不足の実態
- 人手不足が起きる主な原因と、放置した場合の影響
- 「採れない・続かない・繁忙期だけ足りない・技術継承できない」の課題診断
- 求人改善、労働環境整備、スマート農業、外部人材活用の実践策
- 家族経営・農業法人・大規模経営ごとの優先順位
農業経営者、農業法人の採用・現場管理担当者、家族経営の承継を考えている方に向けて、「明日から何を確認すればよいか」まで具体化します。
まず概要をつかみたい方へ:
「農業の人手不足に関するよくある質問」からご覧ください。現状・原因・影響・解決策の要点を短時間でご確認いただけます。
農業の人手不足はどれくらい深刻?最新データ・グラフで見る現状
農業の人手不足は、従事者数の減少と高齢化が同時に進み、引退する人を若い担い手の流入だけでは補い切れていない点に深刻さがあります。まず、農林水産省のデータから全体像を確認しましょう。
基幹的農業従事者は20年余りで半分以下に減少
基幹的農業従事者とは、個人経営体で自営農業を主な仕事としている世帯員です。その数は2000年の240万人から、2020年には136.3万人、2025年には103.6万人まで減少しました。2025年の平均年齢は67.7歳で、65歳以上が約7割を占めています。
2026年は推定値で98.7万人まで減少したとみられます。ただし、この98.7万人は標本調査による推定値で、2025年の全数調査と調査方法が異なります。
したがって「1年間で4.9万人減った」と単純に断定するのではなく、長期的な減少傾向を把握するための参考値として扱うのが適切です。
【参考】農林水産省「農業労働力に関する統計」
【参考】農林水産省「第2節 持続可能な農業構造への転換に向けた取組」
若い担い手と新規就農者だけでは減少を補いにくい
基幹的農業従事者は、2025年時点で49歳以下は12.6%、39歳以下は5.0%にとどまります。2025年の新規就農者4万2,850人のうち49歳以下は1万4,410人と、高齢層の引退規模には届いていません。
独立就農には農地・機械・資金・技術・販路が必要なため、雇用就農や研修など「働きながら学べる入口」を整えることが重要です。
【参考】農林水産省「令和7年新規就農者調査結果」
人手不足は品目・時期で偏る
水稲・畑作は田植えや収穫期、果樹は摘果・収穫期、野菜は定植・出荷期、酪農は毎日の搾乳・給餌が負荷のピークです。「人数不足」なのか「作業のばらつき」なのかを月別・週別データで見極めることが、採用以外の選択肢を見つける第一歩となるでしょう。
| 主な経営・品目 | 人手が集中しやすい時期・作業 | 対策の方向 |
|---|---|---|
| 水稲・畑作 | 耕起、播種、田植え、防除、収穫 | 機械作業の標準化、作業受委託、自動操舵 |
| 果樹 | 摘果、袋掛け、収穫、選別 | 短期人材、作業分解、収穫計画の共有 |
| 露地・施設野菜 | 定植、管理、収穫、調製、出荷 | スポット人材、選果・記録の省力化 |
| 酪農・畜産 | 搾乳、給餌、清掃など毎日の定常作業 | シフト設計、休日代替、モニタリング |
同じ「農業 人手不足」でも、果樹の収穫期と酪農の365日運用では必要な対策が異なります。まず月別・週別の作業時間を出し、ピークが「人数の不足」なのか「作業のばらつき・段取りの悪さ」なのかを確認すると、採用以外の選択肢も見えてくるでしょう。
農家・農業法人・大規模経営で人材課題は異なる
家族経営は後継者不在や一人が抜けると作業が止まるリスクが大きく、農業法人は採用・教育・評価など組織的な雇用管理が課題です。大規模経営は圃場や作業拠点が分散しやすく、現場ごとの人員配置や情報共有の仕組みづくりが優先課題になります。
家族経営はまず繁忙期の作業を切り出して短時間人材や委託を活用し、法人・大規模経営は作業標準と評価基準の統一、拠点間の情報共有を優先しましょう。
農業で人手不足が起きる原因
農業の人手不足は就業者の高齢化に加え、地域人口や季節性、収益性、働き方、新規参入の難しさが重なって起きています。原因を一つに決めつけると、採用媒体を変えるだけなど、効果の薄い対策になりやすいため注意が必要です。
高齢化・後継者不足と地方人口の減少
担い手の高齢化に加え、農業地域は求職者の母数が少なく通勤条件も厳しいため、条件改善だけでは解決しにくい構造があります。第三者承継や作業受委託、送迎・住宅支援など、地域外の人材も働ける仕組みが求められます。
業種は異なりますが、建設業界において若手が感じる離職理由と企業側の認識のずれを整理した関連記事も、定着施策を考える参考になるでしょう。
【関連記事】若者の建設業離れは当たり前?離職の理由は企業と若手の認識ギャップにあった
【参考】農林水産省「新規就農者の育成・確保について」
繁忙期の偏りと新規参入の壁
収穫・出荷が集中する時期は残業が増え、閑散期は仕事が減るため、安定収入を求める人には選ばれにくい業種です。天候・価格変動で待遇改善もしづらく、独立には初期投資と技術習得のハードルがあります。
対策は通年雇用か短期雇用かの二択ではなく、品目をずらす、閑散期に加工・出荷業務を組み合わせるなど、年間の仕事量を平準化する設計が必要です。
低収益・労働環境の課題
天候や価格変動を受けやすく人件費を増やしにくい構造に加え、屋外作業や休憩環境の未整備も離職要因になります。まず作業別の採算を把握し、外注・省力化や直販での粗利確保を検討しつつ、危険・不衛生・説明不足の解消と勤務ルールの見える化から着手しましょう。
農業の人手不足を放置すると起きる影響
人手不足を「忙しい時期だけ我慢すればよい」と放置すると、収量・品質・安全・定着のすべてに影響が広がります。採用コストがかかるから先送りするのではなく、失っている売上や時間も含めて判断することが大切です。
収穫遅れ・品質低下
農作物には、収穫、施肥、防除、出荷の適期があります。必要な時期に作業できないと、過熟や選別負担の増加、出荷遅れ、規格外品の増加などにつながります。
「人が足りなかった日」と「収穫・出荷ロス」を記録し、どの工程がボトルネックになっているかを把握しましょう。
技術継承の停滞
判断がベテラン一人に集中すると若手が育たず離職を招きます。判断基準や機械設定を写真・動画で記録し、「人の判断」と「システム化できる操作」を分けることが鍵となるでしょう。
耕作放棄地の増加
担い手減少で管理が行き届かない農地(荒廃農地・遊休農地)が増え、周辺農地にも悪影響が及びます。農地集約や作業受委託など、単独で抱えない仕組みが必要です。
負担増・離職リスク
欠員を既存人員で補い続けると疲労や事故が増え、優秀な人から離職する悪循環に陥ります。
月の総労働時間だけでなく、連続勤務日数、休日取得、残業が集中している人、事故・手戻り件数を確認しましょう。「誰かが頑張れば回る」状態から、「欠員が出ても回る」状態へ変えることが、人手不足対策の本質です。
農業の人手不足を解決する前に整理したい4つの課題
対策を立てる前に、現状の課題を4つに分類します。例えば「人が足りない」と感じていても、応募がゼロなのか、採用後に辞めるのか、特定の週だけ足りないのか、操作できる人が限られるのかで、打ち手はまったく異なります。
| 課題 | よくある状態 | 最初に確認すること | 見る指標 |
|---|---|---|---|
| 採れない | 応募ゼロ、面接辞退 | 求人内容、媒体、給与、通勤・住居 | 応募数、面接率、採用単価 |
| 続かない | 3~6か月以内の離職、欠勤増 | 仕事のギャップ、教育、休日、人間関係 | 定着率、欠勤、面談内容 |
| 繁忙期だけ足りない | 残業、収穫遅れ、急な応援要請 | 月別作業量、工程別時間、生育のばらつき | ピーク時間、遅延・廃棄 |
| 技術継承できない | 特定の人にしか作業や判断を任せられない | 作業標準、データ、教育手順、権限 | 対応可能人数、精度、手戻り |
採れない:求人応募が集まらない場合
仕事内容を工程名まで分解し、1日の流れや繁忙期の残業実態を明示することが応募増につながります。「農作業全般」ではなく「露地野菜の収穫・運搬・選別」のように具体化しましょう。
採用媒体を増やす前に、求人ページを見た人が不安に思う点を10個書き出し、先回りして答えることが効果的です。
続かない:採用しても定着しない場合
採用できても定着しない場合は、入口より受け入れ後に問題があります。初日・1週間・1ヶ月・3ヶ月の節目で短い面談を行い、「誰が何を教えたか」を共有する仕組みが定着率を左右します。
繁忙期だけ足りない:季節労働の波が大きい場合
繁忙期だけ人手が足りない場合は、通年雇用を増やす前に不足の要因を「人数」「工程」「生育のばらつき」に分解しましょう。
トプコンの可変施肥設計ソフト「nRate-Map Web」のように生育を均一化し、追加対応の判断ばらつきを抑えるツールも、労働の波を小さくする一手になります。
ただし、作物・圃場・取得データ・対応機械によって効果は異なります。「導入すれば必ず繁忙期がなくなる」と考えず、一部圃場で施肥量、見回り回数、作業時間、収量・品質を比較して判断するのが安全と言えるでしょう。
技術継承できない:作業が属人化している場合
判断基準のデータ化と操作の再現性向上が鍵です。トプコンの自動操舵システム「XD/AGS-2-SET」のように直進操作の負担を仕組みに移す技術は、初心者の習熟を支え、継承の範囲を広げます。導入時は安全教育や基準線、旋回手順まで標準化することが前提です。
農業の人手不足を解決する具体策
対策は、前述の4つの課題のどれに該当するかで変わります。採用・教育・労働環境の見直しに加え、外部人材の活用やスマート農業も組み合わせて選びましょう。
求人・教育・労働環境の改善
求人票では給与・勤務時間・繁忙期の残業見込みまで具体的に明記します。収穫・選別・清掃などを工程ごとに分け、午前だけ・週2日でも完結する仕事を作れば、シニアや副業人材まで候補が広がります。
マニュアルは1枚の手順書+短い動画+チェック表が実用的です。定着には、清潔なトイレや休憩場所など日々の不便を減らす改善が効果的でしょう。
■求人票の改善例
×「農作業全般。体力に自信のある方歓迎」
○「ねぎの収穫・調製・箱詰め。未経験者は初週に収穫補助と選別を担当。通常7:30〜16:30、収穫期は月10時間程度の残業見込み。写真付き手順書あり」
短期人材・地域連携・外国人材の活用
収穫期など期間限定の不足には、短期アルバイトやスポットワーク、援農、農福連携、作業受委託が向きます。集合場所・服装・安全・品質基準を1枚にまとめると受け入れが安定します。
外国人材も選択肢ですが、安い労働力として扱うのは適切ではありません。在留資格・賃金・生活支援まで含めた体制で受け入れる必要があります。
以下は建設業向けの記事ですが、制度確認、現場コミュニケーション、生活支援、定着という基本は共通します。農業分野の制度は農林水産省などの最新情報と併せて確認してください。
【関連記事】建設業で「外国人労働者」を受け入れるには?制度から現場の課題解決まで最新動向を紹介
【参考】農林水産省「在留資格『特定技能』について(農業分野)」
スマート農業は費用対効果を測り、小さく導入
マート農業は、人を不要にする魔法ではなく、操舵、散布、水管理、見回り、記録の負担を減らすなど、作業の標準化・省力化によって、少人数でも一定の品質で作業を進めやすくする手段です。
農林水産省の実証では、個別作業の労働時間削減率を品目ごとに単純平均すると、38〜47%の削減効果が確認されています。その一方、水田作では個別作業ではなく総労働時間で見ると、削減率は平均9%にとどまりました。個別工程と経営全体の効果は分けて評価する必要があります。
導入費用や運用体制に不安がある場合は、デモやレンタル、共同利用、農業支援サービスの活用などから始め、効果を確認してから広げるのが安全でしょう。
農業支援サービスとは、農業現場における作業代行やスマート農業技術の活用などを通して、農業者を支援するサービスのことです。農業支援サービスの事業者数は2020年の5,701経営体から2025年には6,316経営体へ増加しており、支援の後押しは着実に進んでいます。
【関連記事】スマート農業とは?仕組みやメリット・デメリット、導入事例をわかりやすく解説
【参考】農林水産省・農研機構「労働力不足の解消に向けたスマート農業実証の結果について」
【参考】農林水産省「特集3 スマート農業技術の活用と今後の展望」
【参考】農林水産省「農業支援サービス関係情報」
【参考】農林水産省「令和7年度 食料・農業・農村白書 第4節 生産性向上に向けた取組」
農地・収益・組織の見直し
採用だけでなく、圃場の分散、利益の低い工程、経営者への判断集中も見直します。以下の3点から始めましょう。
① まず1週間、繁忙期の作業時間を工程別に記録
② 4つの課題から最優先を一つ選ぶ
③ 3ヶ月以内に試せる対策を実行
効果を作業時間、応募数、定着率、遅延・廃棄などの数値で確認し、成果が出た施策を広げていきましょう。
農業の人手不足に関するよくある質問
農業の人手不足について概要を確認したい方に向けて、農業の人手不足に関する主要な疑問へ簡潔に回答します。詳しい根拠や対策は、各回答に対応する本文で確認できます。
農業はなぜ人手不足?
担い手の高齢化と後継者不足に加え、地方人口の減少、繁忙期と閑散期の差、収益・賃金、労働環境、新規就農のハードルが重なっているためです。単一の原因ではないため、採用だけでなく、定着、省力化、外部人材、経営改善を組み合わせる必要があります。
農業の人手不足の最新データは?
農林水産省の「農業労働力に関する統計」で、基幹的農業従事者数、65歳以上の人数、平均年齢を確認できます。2025年は103.6万人、平均67.7歳です。2026年は98.7万人の概数値ですが、標本調査の推定値なので、2025年との直接比較には注意してください。
外国人材やスマート農業で人手不足は解決できる?
どちらも有効な選択肢ですが、単独では万能ではありません。外国人材には適切な雇用・生活支援・教育が必要で、スマート農業には費用、対応機械、運用担当、保守が必要です。採用・定着・省力化・外部人材を、自社の4つの課題に合わせて組み合わせることが重要です。
まとめ|農業の人手不足は「採用・定着・省力化・外部人材」で分けて考える
農業の人手不足は、高齢化だけでなく、地域人口、季節性、収益性、労働環境、参入障壁などが重なる構造的な問題です。だからこそ、まずは現状の課題を「採れない」「続かない」「繁忙期だけ足りない」「技術継承できない」のどれに当てはまるか整理しましょう。
採れないなら求人と通勤・住居、続かないなら教育と労働環境、繁忙期だけなら作業分解・短期人材・作業平準化、技術継承ならマニュアル・データ・操作支援を優先します。減らしたい作業と測る指標を決めてから検討することが大切です。
■次の一歩
まずは1週間、繁忙期の作業時間と、特定の人しかできない作業を記録してみてはいかがでしょうか。そこから最優先の課題を一つ選び、3ヶ月以内に試せる対策を一つ実行してみましょう。
監修者 涌井好文(わくいよしふみ)
涌井社会保険労務士事務所代表 社会保険労務士
2014年より神奈川県で社会保険労務士として開業登録を行い、以後地域における企業の人事労務や給与計算のアドバイザーとして活動を行う。また、社労士としての経験や労働安全衛生法の知識をもとに、職場における安全についても、周知・啓発を行い、働きやすく安全な職場環境の整備に努めている。
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新着情報
- 2026/10/15 『農業の人手不足はなぜ起こる?現状をデータ・グラフで解説|原因・影響と解決策』を公開しました
- 2026/10/07 スキャニングナビゲーター活用事例(ESN-100)を公開しました(有限会社共和建設様)
- 2026/10/05 『一人親方制度は廃止になる?2026年時点の現状と企業が取るべき対策』を公開しました
イベント
- Start Date
- 2026/11/04
- End Date
- 2026/11/04
- Event Details
-
日程:2026年10月27日(火)10:00~16:00
会場:ツインメッセ静岡 406+407号室(静岡県静岡市)
主催:株式会社トプコンソキアポジショニングジャパン・株式会社建設システム
共催:株式会社サーベック
- URL
- /content/dam/topcon-pa/jp/ja/event/2026/solution-seminar-2026-kentem/TOPCON-solution-seminar-20261104-kentem-shizuoka.pdf
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- Start Date
- 2026/10/29
- End Date
- 2026/10/29
- Event Details
-
日程:2026年10月29日(木)
午前の部:9:30~12:00 / 午後の部:14:00~16:30
※午前と午後で内容は同一です。ご都合のよろしい方へご参加ください。
会場:福井コンピュータ株式会社 北関東営業所(埼玉県さいたま市)
主催:株式会社トプコンソキアポジショニングジャパン・福井コンピュータ株式会社
- URL
- /content/dam/topcon-pa/jp/ja/event/2026/hands-on-survey-2026-fc-kanto/hands-on-survey-2026-TOPCON-FUKUI-kanto.pdf
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