村山室長：これまで現況測量は2人1組で行っていましたが「1人でできないか」という思いがきっかけです。普通のスキャナーも検討していました。地表面や建物の形状はスキャナーの方が早いですが、例えば敷地の境界など正確な位置が必要な測点もあります。この点から、スキャナーとトータルステーションが一体化され『GTLシリーズ』が弊社にはマッチしていると考えました。

また、新しいことに挑戦することで、若手社員のモチベーションアップも狙いました。実際若手と話していると、「新しいことをやってみたい」という声をよく耳にしていましたから。

平澤主任：敷地調査は地盤調査とセットで請け負うことが多く、以前は、2人で地盤調査した後に現況測量を行っていました。『GTLシリーズ』導入後は、1人は現況測量、もう1人は地盤調査と、作業を同時並行で行えるようになり、作業時間は現場の大きさにもよりますが2～3時間の短縮、1日が半日で終わるくらい効率化につながっています。

また、今まで一点一点、注意しながら慎重に測っていても、計測忘れの不安はありました。現場全体を3次元の点群データで測れることで、測量に対するストレスや不安が解消されたことも、非常に大きなメリットですね。

村山室長：図面作成業務にも効果がありました。弊社では調査と製図を分業していますが、今まで製図スタッフは現場作業員が書いてきた現場の図面と写真で現地をイメージするしかなかったため、電話で確認することも多々ありました。今では現場全体のフルカラー3次元点群データがあるので、製図作業も効率化できているようです。

村山室長：『GTLシリーズ』を導入して1年経った頃に測量作業時間をヒアリングしたところ、20%程度短縮していました。2人が1人になり、そして20%の時間短縮、非常に効果が高かったと感じています。

村山室長：他の地域の人的負担軽減が一番の目的でした。ただそれだけではなく、今後は3次元データの活用が必須になってくると思いますので、3次元点群データに触れる機会を増やすことは、社内教育にも役立つ。作業効率の向上と社内教育の両輪をうまく回していければと考えました。