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2026/06/25

働き方

建設国保とは?どこがいい?選び方や主要組合の比較まで現場目線で解説

建設国保とは?どこがいい?選び方や主要組合の比較まで現場目線で解説

「建設国保」という言葉を耳にしたことはありますか?

 

一人親方として独立したばかりのとき、あるいは職人仲間から「建設国保のほうが得だよ」と聞いたとき——いざ調べてみると似た名前の組合がいくつもあって、どれを選べばいいのかよく分からない、という方は少なくありません。

 

この記事では、以下について解説します。

  • 建設国保とは何か、市区町村の国民健康保険(国保)との違い

  • 誰が加入できて、誰が加入できないか

  • 保険料はいくらか、国保と比べてどちらがお得か

  • 建設国保に複数の組合がある理由と選び方

  • 2020年の建設業法改正・CCUSと建設国保の関係

  • 加入手続きの流れと必要書類

大工・とび・土木・測量・施工管理など建設現場で働く方、あるいはこれから建設業界への入職を検討している方の保険選びに、この記事が役立てば幸いです。

【 目次 】

建設国保とは?

土木工事

建設国保とは、建設業に従事する人を対象とした、国民健康保険法に基づく国民健康保険組合です。市区町村が運営する「国民健康保険(市区町村国保)」とは異なり、同じ業種の仲間同士が集まって運営する「同業者型」の医療保険制度となっています。

 

【参考】e-Gov 法令検索「国民健康保険法

建設国保・市区町村国保・協会けんぽの違いを整理

そもそも、健康保険制度は大きく3種類に分かれます。自分がどの立場で働くかによって加入できる制度が異なります。

 建設国保市区町村国保協会けんぽ
運営主体建設業の国保組合市区町村全国健康保険協会
加入者

①建設業従事者(主に一人親方・個人事業主)

②の家族(被用者保険の被保険者を除く)

①自営業者・無職の方など

②の家族(被用者保険の被保険者を除く)

会社員
保険給付の対象者本人・家族組合員加入者全員本人・被扶養者
保険料の決め方年齢・家族の人数などに応じて定額所得・扶養家族の人数・地域で算定標準報酬月額で算定(会社と折半)
傷病手当金組合により支給ありなしあり(標準報酬日額の3分の2)

※保険料や給付内容は組合・自治体によって異なります。最新情報は各組合・自治体にご確認ください。

建設国保は1つではない?主要な3つの系統

健康保険制度が大きく3種類に分けられるのに加え、建設国保も、実は窓口となる組合は1つではありません。

 

大きく分けて、以下の3つの系統が存在することを覚えておくとよいでしょう。

  • 全建国保:特定の母体を持たない単独の組合
  • 建設連合国保:日本建設組合連合系の組合

  • 全建総連系:各都道府県の建設労働組合(土建組合など)が運営する組合

全国建設労働組合総連合(全建総連)によると、全国で22の建設国保組合が運営されており、これ以外にも全国規模の組合が複数存在します。

 

まずは「建設国保は1つではなく、複数の独立した組合の総称である」という事実を理解することから始めましょう。それぞれ保険料や加入条件が異なるため、「どこがいいか」を判断するには、まずこの3つの違いを知ることが第一歩です。

 

【参考】全国建設労働組合総連合「建設国保

建設国保はどこがいい?主要3系統の特徴を比較

チェックリストやTo do list

「建設国保に入りたいけれど、どこがいいか分からない」と悩む方は決して少なくありません。ここでは主要な3系統について、特徴を整理して紹介します。

建設国保の主要3系統と、その特徴

建設国保は大きく分けて、「全建国保(独立系)」「建設連合国保」「全建総連系」の3つの系統に分類できます。それぞれ母体となる組織や加入条件、対象エリアが異なるため、自分の職種や居住地に合わせて選ぶことが大切です。

組合名母体・特徴加入条件の概要公式サイト
全国建設工事業国民健康保険組合 (全建国保)母体組織を持たない単独型。大工・とび・土木・造園・左官などが対象。全国に支部あり。加入者約10万人規模(2024年時点)建設工事業に従事する一人親方・個人事業主など。地域支部への加入が必要kensetsukokuho.or.jp
建設連合国民健康保険組合 (建設連合国保)

日本建設組合連合(建設連合)系。建設業法29業種+設計・測量・地質調査業も対象。地域単位で組合が分かれる

個人事業主または従業員5名未満の個人事業所。設計・測量業従事者も対象

kenseturengo.com(全国)

kr-kokuho.or.jp(関東)など

全建総連系の地域建設国保 (全建総連系)全国建設労働組合総連合(全建総連)傘下の22組合。都道府県ごとに独立。給付内容・保険料は各組合で設定地域の建設労働組合(土建組合など)への加入が前提となる場合が多い各県連・組合の公式サイト
組合選びの4つのチェックポイント

どの組合への加入が向いているのかは、個人の状況によって異なります。以下の4点を軸に比較してみてはいかがでしょうか。

  1. 保険料:自分の年齢・家族構成で月額・年額はいくらになるか

  2. 給付内容:傷病手当金や入院給付金、人間ドック補助などの有無と金額

  3. 窓口・サポート:近くに支部や窓口があるか、手続きはしやすいかどうか

  4. 加入条件:自身の業種や雇用形態、事業規模が加入要件を満たしているか

例えば保険料が安い組合でも、傷病手当金がなければ病気で休んだ際の保障は手薄になるかもしれません。保険料だけでなく、給付内容とのバランスで判断することが大切です。

建設国保に加入できるケース・できないケース

建設国保に加入できるケース・できないケース

建設国保への加入を検討する前に、「そもそも自分は加入できるのか」を確認しておく必要があります。条件を正確に把握しないまま加入しようとして、手続きが無駄になるケースもあります。

加入できるケース|一人親方・個人事業主・小規模事業所の従業員

建設国保に加入できるのは、原則として建設業に従事する個人事業主(一人親方)と、常時従業員が5名未満の個人事業所に勤務する従業員です。大工・とび職・土木作業員・左官・板金・電気保安管理者・測量業従事者など、建設工事業に従事している方が対象となります。

 

加入できる業種は組合によって異なりますが、建設連合国民健康保険の場合は、建設業法に定める建設29業種のほか、設計業・測量業・地質調査業なども対象に含まれます。

原則として加入できないケース|法人と5名以上雇用の個人事業主

以下のケースに該当する場合、建設国保への加入はできません。

  • 法人(株式会社・合同会社など)の役員・従業員

  • 常時5名以上の従業員を雇用する個人事業主

ただし重要な例外があります。上記いずれの対象者であっても、事業主として健康保険の適用を受ける前(法人の場合は法人成りする前の個人事業の時点)に建設国保に加入している場合です。

 

この場合、年金事務所に「健康保険被保険者適用除外申請」を行い承認を得ることで、健康保険については引き続き建設国保に加入し続けることが可能です(厚生年金は別途加入が必要)。この手続きは、建設業で広く活用されています。

 

【参考】国土交通省「建設業における社会保険加入対策について

法人成り後も継続できる「適用除外承認」

すでに少し触れましたが、個人事業主として建設国保に加入している方が、事業を法人化(法人成り)した場合、通常は協会けんぽへの加入が必要になりますが、年金事務所で「健康保険被保険者適用除外承認」の手続きを取ることで、建設国保への加入を継続できます。

 

ポイントは、法人成りのタイミングで速やかに手続きを行うことです。手続きを怠ると、遡及して協会けんぽに加入することになります。

建設国保の保険料は全額従業員負担

一般の社会保険(協会けんぽ)では事業主が保険料の半額を負担しますが、建設国保では事業主負担の義務がなく、保険料は従業員(被保険者)が全額自己負担します。

 

これは、協会けんぽと大きく異なる点であるため、従業員を雇う一人親方・小規模事業主の方は、この点を事前によく確認しておきましょう。

 

もちろん、健康保険のように会社が福利厚生の一環として半額もしくは任意の額を支給し、従業員の負担を軽減することは可能です。実際に、そのように取り扱う事業者も一定数存在します。

建設国保の保険料はいくらかかる?

書類を見て計算をするスーツ姿の男性

建設国保の最大の特徴は、保険料が所得ではなく「年齢×家族構成(人数)」で定額算定される点です。市区町村の国保は前年の所得が増えるほど保険料が上がりますが、建設国保は所得がいくらであっても保険料は変わりません。

建設国保の保険料の仕組み

保険料は組合ごとに異なりますが、建設連合国民健康保険の場合、月額保険料の内訳は次の4つで構成されます。

  1. 医療保険料
  2. 後期高齢者支援金(一律3,400円)

  3. 介護保険料(40〜64歳・一律3,700円)

  4. 子ども・子育て支援納付金(組合員と19歳以上の家族・一律400円)

多くの建設国保には、稼げば稼ぐほど高くなる「所得割」がないため、「収入が増えても保険料は変わらない」という安定感が特徴です。一方で、家族が増えると1人あたりの保険料が積み上がる仕組みになっています。

 

ただし、全建総連系では所得に応じて保険料が異なる地域があります。

 

【参考】建設連合国民健康保険組合「加入方法・保険料

【参考】大阪建設国民健康保険組合「保険料について

 

国保との保険料比較のモデルケース

市区町村国保は「所得割+均等割(+平等割)」で算定されます。同じ条件でどれだけ差が出るか、モデルケースで確認しましょう。

ケース世帯構成加入者の年収

市区町村国保(年額の概算)

※東京都千代田区のケース

建設国保(年額の概算)差額
単身40代・1名約300万円約30万円約25~30万円建設国保が有利な場合あり
夫婦2人40代・2名約400万円(世帯主のみ収入ありの場合)約48万円約40~50万円同程度~建設国保が有利
夫婦+子ども2人40代2名+子ども(未就学児)2名約500万円(世帯主のみ収入ありの場合)約65万円約55~65万円家族の人数によっては国保が有利な場合も

※建設国保の保険料は組合・支部によって異なります。上記はあくまで目安です。

全国建設工事業国民健康保険組合(全建国保)では、公式サイトに「保険料シミュレーター」が設置されています。ただし、正確な金額を知りたい場合は、各組合の公式サイトのシミュレーターを活用しましょう。

 

【参考】全国建設工事業国民健康保険組合「保険料シミュレーター

高所得の一人親方ほど恩恵が大きい理由

市区町村の国保では、年収が高くなるほど所得割が増加し、保険料も跳ね上がります。例えば年収800万円の個人事業主の場合、市区町村国保の保険料は年間90万円を超えることもあります。

 

多くの建設国保は所得に関係なく定額のため、年収が高い一人親方であればあるほど、市区町村国保と比べた節約効果が大きくなると言えるでしょう。

保険料が逆転するケース

一方で、以下に該当する場合、建設国保が必ずしも有利とは限りません。

  • 年収が低い(市区町村国保の所得割が少ない)場合
  • 未就学児・子どもが多い場合(均等割の軽減制度が適用される場合あり)

  • 組合によって保険料が高めに設定されている地域

加入前に、必ずご自身の条件を当てはめて両者を比較することをおすすめします。

建設国保の4つのメリット

作業員、職人、大工、握手、チームワーク、外注、請負、下請け、笑顔、工事、建設、建築、業者、工務店、仕事、発注、安全、協力、サポート、フルハーネス、エンジニア、佐官、鳶職、リフォーム、メンテナンス、管理、チーム、点検、検査、保険、保証、人材、棟梁、親方、現場、住宅、日本人、男性、パートナー、技術者、顔なし、手元、防災、労働者、団結、契約、世代交代、事業承継、後継者、人物

建設国保には、市区町村国保にはない独自のメリットが多数あります。特に、収入が上がっても保険料が変わらない点や、手厚い給付制度は、現場で働く職人にとって大きな魅力となるでしょう。

メリット① 所得に関係なく保険料が一定

最大のメリットは前述の通り、所得が増えても保険料が変わらないことです。独立して年収が上がった一人親方ほど、市区町村国保との差が広がります。

メリット② 市区町村国保にはない独自給付

建設国保の多くは、市区町村の国保にはない独自の給付を備えています。組合によって内容は異なりますが、主な例は以下の通りです。

給付の種類内容市区町村国保の場合建設国保の場合
傷病手当金病気・けがで働けないとき、一定期間の収入が補填される原則なし組合により支給あり
出産手当金

出産で仕事を休んだ際の収入が補填される

なし

組合により支給あり
入院給付金入院1日あたりにつき一定額を支給なし組合により支給あり
人間ドック補助健診費用の一部を組合が負担自治体によって異なる組合により支給あり
葬祭費被保険者の死亡時に遺族へ支給あり(内容は自治体による)組合により支給あり

※給付内容・金額は組合によって大きく異なります。加入前に各組合の最新情報をご確認ください。

メリット③ 同業者同士の組合ならではの安心感

建設国保は、建設業で働く仲間が同じ組合員として集まる「同業者型」の保険です。建設業特有のリスク(屋外作業・季節的な収入変動など)を前提とした制度設計になっており、組合窓口での相談も建設業の実情を踏まえた対応が期待できます。

 

多様な職業の加入者が混在する市区町村国保とは、制度への反映のしやすさが異なることが考えられます。

メリット④ 財政の安定性

市区町村の国保は、無職者・高齢者・低所得者など多様な加入者が混在するため、医療費が増大すると保険料の引き上げが避けられません。2025年度は保険料の年間上限額が4年連続で引き上げられ、109万円となっています。

 

建設国保は、現役で働く建設業従事者が加入者の中心のため、比較的財政が安定しやすい構造であることもメリットと言えるでしょう。

 

【参考】厚生労働省「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について

建設国保の4つの注意点

虫メガネで調べる職人

加入メリットが多い建設国保ですが、加入前に知っておくべき注意点もいくつか存在します。自身の働き方や家族構成によっては、市区町村国保や協会けんぽの方が適している場合もあるため、以下の4点に気をつけて検討しましょう。

注意点① 家族が増えると保険料が上がる

建設国保は1人あたりの保険料が積み上がる定額制のため、扶養家族が多いほど保険料負担が重くなります。子どもが多い世帯では、市区町村国保(均等割の軽減措置あり)のほうが安くなるケースもあります。

注意点② 建設業を辞めると即脱退が必須

建設国保は「建設業に従事していること」が加入条件です。転職・廃業・引退によって建設業を離れると、脱退しなければなりません。脱退後は速やかに市区町村国保や次の職場の社会保険に切り替える必要があります。

注意点③ 保険料は全額自己負担

建設国保は、協会けんぽのように会社が保険料を半額負担する仕組みはありません。組合によって任意の事業主負担を設けているケースはあるものの、保険料は被保険者(本人)が全額支払います。

注意点④ 組合によって内容が大きく異なる

建設国保は全国に複数の組合があり、保険料・給付内容・加入条件が組合ごとに異なります。「建設国保」という名称でも、どの組合に加入するかによって条件が変わる点に注意が必要です。このことが「建設国保はどこがいい?」という疑問を抱く人が多い理由と言えるでしょう。

建設国保への加入方法

木製の積み木を積む女性の手元

加入する組合の候補が絞れたら、実際に加入手続きを進めましょう。建設国保は市区町村国保の加入手続きと比べて必要な書類が多く、審査にも時間がかかる場合があります。手続きをスムーズに終えるためにも、基本的な流れを押さえておきましょう。

加入の流れ

建設国保への加入は、市区町村国保とは異なる手順が必要です。焦って動くと手続きが二度手間になるため、流れを把握した上で進めましょう。

ステップ① 組合に問い合わせ

居住地または就業地の支部・組合に、電話や公式サイトなどで連絡します。加入資格と必要書類の確認を行うのがポイントです。

ステップ② 申込書類の準備

必要書類を集めて記入します。マイナンバーの記載が必要な場合もあります。

ステップ③ 書類提出・審査

組合窓口へ書類を提出します。郵送可能な場合もあります。審査には数日~数週間かかるため、余裕を持って提出しましょう。

ステップ④ 資格確認書の受領

審査通過後、マイナ保険証または資格確認書が発行されます。市区町村国保の脱退手続きも同時に進めましょう。

必要書類の例

組合によって異なりますが、一般的に以下の書類が必要です。

  • 住民票(世帯全員分、発行から3ヶ月以内のもの)

  • 現在加入中の保険証のコピー(国保脱退のタイミング確認に使用)

  • 建設業従事の証明書類(請負契約書、確定申告書(写)など)

  • マイナンバー確認書類(個人番号カードなど)

  • 印鑑(認印)

なお、建設業に従事していることを証明する書類の要件は、組合によって異なります。請負契約書がない場合は、工事写真・施工実績の記録などで代替できる場合もあります。ステップ①で確認しておきましょう。

加入タイミングの注意

建設国保に加入する際は、市区町村国保の脱退手続きを忘れずに行いましょう。脱退が大幅に遅れると、一時的に保険料の二重払いが発生します。建設国保への加入手続きが完了後、居住する市区町村の窓口で速やかに「国保喪失届」の手続きを行いましょう。

建設国保と、建設業法やCCUSとの関係

建築現場の風景

建設国保には、建設業の制度変化——とりわけ2020年の建設業法改正や、CCUS(建設キャリアアップシステム)の普及との関係があります。現場で実際に働く施工管理者・ICT建設担当者にとって、保険の選択は「コンプライアンスの問題」と直結するようになっています。

建設国保は「適切な社会保険」として認められるか

2020年10月の建設業法改正により、建設業許可の取得・更新に「適切な社会保険への加入」が要件化されました。現在は、500万円以上の工事に必要な建設業許可を維持するには、健康保険・厚生年金・雇用保険への適切な加入が不可欠となっています。

 

この「適切な社会保険」には、建設国保も含まれます。ただし、健康保険について建設国保に加入する場合でも、年金については国民年金または厚生年金への加入が別途必要となります。また、法人事業所で従業員が建設国保に加入するには、年金事務所への「健康保険被保険者適用除外申請」による承認が必要です。

 

【参考】国土交通省「建設業における社会保険加入対策について

 

CCUSと保険加入

CCUSは、技能者一人ひとりの就業履歴・保有資格・社会保険加入状況などを登録・蓄積するシステムです。

 

CCUSへの登録時には、保険加入状況の入力が求められます。また元請企業によっては、「CCUSに登録があり、社会保険に適切に加入している技能者のみ現場入場を認める」とする現場も増えつつあります。

 

建設国保は適切な社会保険として認められるため、CCUS登録・現場入場の観点からも問題ありません。

 

【関連記事】建設キャリアアップシステム(CCUS)とは?導入メリットや事業者登録の流れなどを解説

現場のデジタル化が進む中での保険・手続き管理

i-Constructionの普及や現場DXの進展に伴い、施工管理の現場でも書類のデジタル化が加速しています。保険証明書・施工体制台帳・下請負通知書のデジタル管理は、元請・下請を問わず業務効率化の鍵となっています。

 

保険加入状況はCCUSを通じてデジタルで確認できるようになりつつあります。ICT建設ツールを活用して現場管理のペーパーレス化を進める中で、保険証明の整備も一緒に進めることが、今後の建設現場では標準となっていくでしょう。

 

【関連記事】i-Construction 2.0とは?現場で実践すべきことや取り組み事例について

建設国保に関するよくある質問(FAQ)

財布を持って考える職人

最後に、建設国保への加入や切り替えを検討する際によく寄せられる疑問と、その回答をまとめました。判断に迷ったときの参考にしてください。

Q1. 建設国保と国保、どっちが安い?

一概には言えませんが、傾向として「年収が高い一人親方・単身者」は建設国保が有利、「収入が低い・家族が多い」は市区町村国保が有利な場合があります。保険料は所得・家族構成・居住地・加入組合によって大きく異なります。必ず両者を比較計算してください。

Q2. 建設国保の組合費は経費になる?

組合員として支払う「組合費(組合加入費・組合運営費)」は、事業に関連する費用として経費計上できる場合があります。一方、国民健康保険料(建設国保の保険料)は「社会保険料控除」の対象となり、所得から全額控除が可能です。ただし扱いは状況によって異なるため、詳細は税理士または組合窓口にご確認ください。

Q3. 協会けんぽと建設国保はどちらがいい?

協会けんぽは会社員向けの保険で、会社が保険料を半額負担します。一人親方・個人事業主は協会けんぽには加入できません。建設国保は一人親方・個人事業主が選べる選択肢です。法人化後は適用除外承認を取れば建設国保継続も可能ですが、保険料の会社負担がないため協会けんぽより割高になるケースもあります。

Q4. 建設業を辞めたら建設国保はどうなる?

建設業を辞めると加入資格を失い、脱退が必要です。脱退後は14日以内に市区町村国保への加入手続きを行いましょう。手続きが遅れた場合は、遡って市区町村国保の保険料が発生します。

Q5. 建設業への入職を考えているが、保険はどうなる?

建設会社に正社員として入職する場合は、会社の社会保険(協会けんぽなど)に加入します。一人親方として独立する場合、または従業員5名未満の小規模事業所で働く場合には、建設国保への加入が選択肢となります。入職前に就業形態(正社員か一人親方かなど)を確認することが重要です。

まとめ:建設国保は自身で選べる、現場で働く人のための制度

建設国保とは建設業に従事する人を対象とした、国民健康保険法に基づく国民健康保険組合です。最大の特徴は、保険料が所得ではなく年齢や家族数によって定額算定される点にあり、高所得の一人親方ほど市区町村の国保よりも有利になる傾向があります。

 

ただし、建設国保は単一の制度ではなく、全建国保や建設連合国保、全建総連系など複数の独立した組合が存在します。そのため、それぞれの特徴を理解してご自身に合ったものを選ぶことが大切です。

 

どこがいいか迷ったら、保険料・給付内容・窓口の近さ・加入条件の4点を比較して判断しましょう。

 

建設現場では、ICT活用やDXの推進とともに、保険・書類管理のデジタル化も進んでいます。適切な保険への加入は、現場入場の要件を満たすだけでなく、自分と家族を守るための重要な基盤となります。働き方やライフステージに合った「最適な保険」を選び、建設業で安心して長く活躍できるキャリアを築いていきましょう。

監修者 松本幸一(まつもとこういち)

監修者 松本幸一(まつもとこういち)

社会保険労務士

 

ハローワーク正職員時代に社会保険労務士試験に合格。その後、社会保険労務士事務所、プライム上場企業人事部勤務を経て、現在は開業社会保険労務士として建設業を含め幅広い業種の顧問先の労務管理に携わる。

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ニュース

イベント

Start Date
2026/07/30
End Date
2026/07/31
Event Details

日程:2026年7月30日(木)・ 7月31日(金)

会場:神戸トレーニングセンタ

参加費:無料(事前予約制・先着順)

主催:株式会社トプコンソキアポジショニングジャパン

 

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Tag
  • 体験会
  • 来場型
  • 土木
URL
/content/dam/topcon-pa/jp/ja/event/2026/Raku-Raku-Trial-road/Raku-Raku-Trial-road-01.pdf
Target
_blank
Start Date
2026/07/15
End Date
2026/07/17
Event Details

日程:2026年7月15日(水)~ 17日(金)10:00~16:30

会場:関東トレーニングセンタ

参加費:無料(事前予約制・先着順)

主催:株式会社トプコンソキアポジショニングジャパン

Tag
  • 体験会
  • 来場型
  • 建築
URL
https://bc.topconpositioning.asia/setsubi2026
Target
_blank
Start Date
2026/07/07
End Date
2026/07/07
Event Details

ー 設計~施工~検査をデータでつなぐ ー

日程:2026年7月7日(火)10:00~17:00

会場:さいたま市産業文化センター 302会議室(埼玉県さいたま市)

参加費:無料(事前予約制)

主催:株式会社トプコンソキアポジショニングジャパン

Tag
  • 体験会
  • 来場型
  • 建築
URL
https://bc.topconpositioning.asia/saitama2026
Target
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